【簡単ヴォーカルレッスン】01.歌が上手いってどういうこと? 魅力的なヴォーカリストの5つのポイント

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あなたは今、漠然と「歌が上手くなりたい」と思っているかもしれません。でも、「歌が上手い」とは、いったいどういうことなのでしょうか? どんな人が、魅力的なヴォーカリストなのでしょうか? そのポイントは、5つあります。

 「音程」が合っている
 「リズム感(グルーブ感)」がある
 「音色」がきれい
 「声量」がある
 「表現力」がある


この5つが備わったヴォーカリストこそ、歌の上手い魅力的なヴォーカリストといえます。これから全10回のレッスンで、この5つを取得する方法をご説明します。歌を習ったことがない人にも、すでに歌を練習している人にも、歌の上達に役立つ内容です。一緒にがんばりましょう!

目次

音が合っているってどういうこと?

はじめに、上手い歌の第一歩として「音程」について考えてみます。「歌は好きだけど私はオンチだから……」という方がいらっしゃるかもしれません。でもそれは、声帯の使い方と、音が合っている状態を知らないだけです。訓練すれば必ず上手に歌えるようになります。

まずは、視覚的に音が合っているということを確認していきます。どれだけ良い声をしていても、音程が合っていなくては人は聞いてくれません。幸運なことに、現代はスマホというとても便利なものがあります。アプリで「チューナー」を検索、ダウンロードして、さっそく使ってみましょう。

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最初は、細かいことはよく分からなくてもかまいません。チューナーに向かって声を出すと、反応して針が動いたり、アルファベットやドレミが表示されたりします。このチューナーを使って声を出してみましょう。

Let’s Try

チューナーの針が真ん中で止まるように声を出してみよう

チューナーは音を視覚的に表したものです。針が真ん中に合っていれば、音が合っているということです。実際にやってみるとよくわかるかと思いますが、音をまっすぐ伸ばすのは難しいことです。

これがすぐ実践に役立つというわけではありませんが、音を視覚的にとらえる、音をまっすぐ伸ばす感覚を理解するきっかけとなります。続けていけば、必ずまっすぐに声を出せるようになります。これがヴォーカリストへの第一歩です。

上手い歌、魅力的な歌

ここまで読み進めてくださっているあなたは、歌が上手くなりたいと思っているはずです。世間には歌がうまくなくとも魅力的な歌手もいますが、ぜひ基礎からテクニックを身につけ、それをもとに人を感動させられる歌手を目指してください。

「音程」などもある程度、機械でコントロールできるようになってきました。声も加工をして、元の声が分からないくらい編集してしまうこともあります。もちろん音楽のジャンルは様々で、そういった手法が有効な時もあります。

しかしながら、本人に歌の能力があれば、それだけ音楽の幅も広がります。基礎力があってしっかり歌が歌えてこそ、魅力ある歌手です。ぜひ、あなたの歌声で感動させられるようなヴォーカルになりましょう。

そしてもうひとつ、機械では表せない部分があります。それは、感情も伴った「表現力」です。自分の想いを、歌を通して相手に届けるということです。言葉を歌う、イメージするというのは、ヴォーカルにとって必要です。昭和の歌姫と言われた美空ひばりさんは、歌う時は常にその情景を思い浮かべて歌っていたそうです。

頭の中で明確に描いた情景は、相手にも伝わり、感動を与えます。やはり機械では表現できない感情あってこその歌だと思います。そのためには、自分の感情を普段から意識する必要があります。どれだけ良い声で上手に歌っていても、感情がない歌は相手に届きません。上手なヴォーカリストの要素のひとつである「表現力」を身につけるための第一歩です。

Let’s Try!

自分が最近楽しかったことベスト3を具体的に思い出してみよう
(何時ごろ? 場所は? どんな場面? 匂い、周りの音は? 自分の心は?)

歌は感情を伝えるものです。普段から感情トレーニングをしておきましょう。いつも五感をフル活用することは、生きた音楽を作るのに必要です。魅力的な歌を歌えるようになります。

クラシックとポップスの違い

クラシックとポップスの違いは何でしょうか。一番の違いは、マイクを通すか通さないかです。昔はもちろんマイクなどありませんでしたから、伴奏しているオーケストラに負けない声量が必要でした。人間が出せる精一杯の声量で歌う必要が、その時代にはあったのです。

じゃあ、今の時代はマイクもあるし、クラシックの歌い方はポップスには関係ない? いえいえ、決してそんなことはありません。例えば、NHKに出演している歌のお姉さんはみんな音楽大学出身で、しっかり声楽を学んでいます。ポップスやロックの歌手でも、音大を卒業している人は多くいます。

クラシックの歌唱法は歌声の基礎基本であり、学ぶ必要があります。人類が何百年もかけて研究されてきた歌唱法です。最初に示した5つの重要な要素がたくさん詰まっています。ポップスの歌唱法を獲得するためにも、基礎であるクラシックの歌唱法も知っておきましょう。今後も、たくさん紹介していきます。

クラシックはつまらない、ポップスのような楽しさがない。そんな声もありますが、それはとっても勿体無いことです。クラシックの歌手にも、魅力的な歌手はたくさんいます。特に「声量」「表現力」は素晴らしいです。参考になる部分がたくさんあります。代表的な歌手を3名紹介します。

<ホセカレーラス>
三大テノールのひとりで、甘い歌声が特徴の歌手です。声を張り上げて歌うだけでなく、曲や歌詞に合わせて歌い分ける、クラシック界でもファンが多いテノール歌手です。

<マリアカラス>
伝説のソプラノ歌手のひとりです。その歌唱力とテクニックは、今でも匹敵する人はいないと言われています。彼女は美貌にもこだわり、極端なダイエットをするなどストイックな人物でした。

<鮫島由美子>
日本を代表するソプラノ歌手のひとりです。日本歌曲の分野では特に有名で、ファンがたくさんいます。誰もが聞いたことのある童謡や日本歌曲も、この方が歌うとグッと惹き込まれます。

現代にも、クラシック的な発声法で活躍しているアーティストはたくさんいます。特に海外のアーティストは、素晴らしい方が多いです。ケイティ・ペリーさんはリズミカルな曲が多いですが、伸びやかな歌声も素敵です。少し前に有名になったレ・ミゼラブルの映画で歌ったアンハサウェイの「夢やぶれて」も、プロの歌手と同じように伸びやかで素晴らしい歌声でした。

ジャンルの垣根を越えて、良い歌声は相手に響きます。ポップスが好きな方もも、これを機に、少しクラシックの世界に触れてみましょう。参考になることがたくさん出てきます。

Let’s Try !

クラシックの歌い方を真似て声を出してみよう

クラシックのイメージで声を出すと、太く低い声になったのではないでしょうか。それは身体のどの部分が変化したのでしょう?

そうです、です。喉を上手に使うことが、豊かな声を出す秘訣のひとつです。喉のコントロールは「音程」「音色」を作る基礎です。まずは自分の喉を大事にして下さい。普段から声に気を使うこともまた、ヴォーカリストへの第一歩です。喋り過ぎ、飲み過ぎに注意して下さい。

次に大事なのは、音を出しているイメージです。遠くに向かって声を出しているイメージを持って歌って下さい。よく言われるのが、

 教室で隣の人に話しかけるイメージ
 教室で前から後ろの方に声を出すイメージ
 教室から廊下にいる人に声を出すイメージ
 教室からグラウンドに向かって声を出すイメージ

イメージだけでも声は変わります! 上手いヴォーカリストの5つの要素を身につけるには、イメージ力が必要になってきます。この、遠くに向かって声を出すというのは、「声量」に大きく関わってきます。伸びやかな声量のある声を出すには、このイメージが欠かせません。

終わりに

第1回目として、上手に歌うための準備にあたる「音の視覚化」「感情のコントロール」「イメージ力」について説明しました。これから全10回をかけて、歌の上手な魅力的なヴォーカリストの5つの要素取得の方法を、いろいろな角度から説明していきます。

最後に、有名な詩を紹介します。『天使にラブソングを2』という映画をご存知ですか? 映画の中でリルケの詩が紹介されました。

「もし朝、目が覚めてあなたが物語を書くことしか考えられないなら、あなたは作家だ」

そして、これを歌手になろうか悩んでいる少女に、主人公であるデロリスがアレンジしてこう言いました。

「もし朝、目が目覚めて歌うことしか考えられないなら、あなたは歌手だ」

まずは、自分の考え方を変えることが第一歩です。あなたは今、この瞬間から立派なヴォーカリストです! これから一緒に、歌声上達への道を進んでいきましょう。

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