バンドマンに聞いた!初心者向けの作曲方法

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自分で作曲してみたいけれど、どうすればいいかわからない……。独学で作曲してみたけれど、もっと良い方法はないかな?

そんな迷える作曲初心者のために、様々な方面で活躍するミュージシャンから、作曲の方法コツを紹介していただきます。今回はバンドマンに、ロックバンドにおける作曲のヒントとアイディアについて聞いてみました!

目次

はじめに

どのジャンルでも、作曲のアプローチは様々です。ロックバンドで演奏する曲も、コードから作るリズムから作るメロディーから作る、といった、いろいろなやり方があります。

その中でも今回は『リフから作る』という方法をご紹介します。

リフの作成

まずは、テーマとなるリフを作成しましょう。リフとは、曲の中で繰り返される、印象的な一定のフレーズをいいます。たとえば、クリームのクロスロード、スティービーワンダーの迷信、ディープパープルのスモーク・オン・ザ・ウォーターなど、簡単であるものの印象に残るリフの作成です。

リフは曲の顔です。ですから、自分が『こんな曲にしたい!』というコンセプトがあれば、それに基づいたリフにすれば良いのですが、なかなかコンセプトといっても難しいですよね。

そこで材料になるのがスケールとリズムです。この2つに着目してリフを作ってみましょう。

スケールは、ロック調にするならマイナーペンタトニック(キーがAmならラドレミソ)がオススメです。このスケールでアドリブをしたことがある方もいるかも知れません。

このスケールを使って何音かのまとまったフレーズを作ります。フレーズの大きさで言えば4小節がいいでしょう(例:ラソラソドラ)。

そこにリズムをつけます。

リズムをつけるといっても堅苦しく考えずに、簡単な8ビートや16ビートのリズムを口ずさんでみて、先程のスケールのフレーズに当てはめます。4小節と指定したので、今回も長さは4小節としましょう。

自然に歌えるような短いフレーズができたでしょうか。最初はフレーズがリフらしくできないかも知れませんが、何度もスケールとリズムを絡み合わせて歌い、リフを作ってみてください。

作る過程でギターやピアノを使ってみるのも方法の1つです。頭の中で出来たフレーズは歌心があるので、それを楽器に起こすと、とても強力なリフが出来ます。イメージできたものを楽器で弾くのがオススメです。

このリフ(キーをAmとした場合)のコードについてですが、Am一発や、動いてもCぐらいの使用がいいでしょう。あまりコードをつけると複雑になり、リフらしくなくなる(印象的にならない)恐れがあります。

リフは完成しましたか? ここで出来たリフはセクションAとしておきます。

コードセクションの作成

リフが出来たら次の展開を考えていきましょう。ここではコードセクションとして、和音を使った展開の仕方を紹介します。

ロックでの作曲ということで、頻繁に使われるパワーコードを使用していきましょう。パワーコードとは1度と5度の構成音の和音です(例:C = ドとソ、A = ラとミ)。リフの作成で、マイナーペンタトニック(Am)を利用しました。そこでC、D、E、Gのパワーコードを使ってみましょう。

なぜこの4つなのかというと、どのコードも自然にキーであるAmに落ち着く力が強いからです。リフであるAmへの道筋をしっかりする為といってもいいでしょう。また、Aを使用しないのは、リフとコードセクションの切れ目がボヤけるためです。この4つのパワーコードで構成を作ってみましょう。

無理にたくさんのコードを使用しなくても大丈夫です。自然に口ずさめるフレーズになっていれば、少しのコードとリズムでもいいのです。

極端に聞こえるかも知れませんが、1つのコードとシンプルなリズムで構成され、なおかつ自然に歌えて頭に残るコードの組み合わせもあるのです。コードセクションは、その人自身の個性が出やすいところですので、じっくりと組み立ててください。

コードセクションは出来ましたか? ここで出来た展開をセクションBとしておきます。

エンディングの作成

最後のセクションとしてエンディング(必ずしも終わらせる必要はありませんが、ここではエンディングという言葉を用います)の作り方の提案です。リフとコードを際立たせ、緊張感をつけるためセクションと理解してください。

単音でも和音でも構いませんが、今まで作ったセクションの解決や、曲の終わりがわかるきっかけのような音作りが有効です。例えばリフが気持ちよく終わるルートの音を長くとったり、またコードセクションが解決するような和音の導入などです。最後の味付け、と言ったところです。

そう聞くと何か複雑な構成要素が必要なのでは?と思われるかも知れませんが、心配はいりません。むしろリフとコードを気持ちよくまとめるため、簡単な組み立てのフレーズがいいでしょう。なぜなら複雑な構成にしてしまうと、どこが聴かせどころなのか分からなくなってしまうからです。『気持ちいい曲だな』と思えるような、まとめ役を担える組み立てにしてみましょう。

エンディングセクションは出来ましたか? ここで出来た展開はセクションCとしておきましょう。

構成

これまで『リフであるセクションA』、『コードアプローチのセクションB』、『エンディングのセクションC』と展開を組み立てて考えてきましたが、4番目はそれらの構成についてです。

どのようにA、B、Cを組み立て曲にしていくかです。

1. オーソドックスなパターン:ABABC

一般的な構成です。リフとコード、そしてエンディングと聞きやすいパターンです。どのようなリフやコードアプローチであっても、綺麗にまとまりやすいです。ただし、エンディングが『終わるぞ』というフレージングでなくてはならないでしょう。

2. リフを強調するパターン:ABCAA

リフを繰り返して、エンディングをリフで終わらせます。リフが印象的な場合はこのパターンもいいでしょう。強力なリフが出来たら効果的です。 

3. 思い切ってコードから入るパターン:BABAC

トリッキーにコードをイントロとして使う方法です。リフをジリジリと後に持っていきたいときに有効です。じらせてからリフを聴かせ、エンディングまで緊張感を内包させるやり方です。


3つ例を挙げましたが、組み合わせ次第で、いくらでも構成を考えることができます。いずれにしても、作ったセクションのフレーズ感、リズム、コードのニュアンスを加味して様々な組み合わせをしてみてください。

リフ、コードセクション、エンディング、そして構成という行程で曲ができましたか?

以上がロックバンドの作曲方法でした。

まとめとその他のアイデア 

上記の作曲の方法は一例に過ぎませんし、他にも様々アイデアが考えられます。例えばリフを和音にする、コードアプローチを2セクション以上作る、エンディングの組立てをリフに寄せるなどが考えられます。バンドで演奏する際にも、アドリブソロからリフに入る、コードに沿った間奏の導入、エンディングを何度か繰り返して次の曲に繋ぐ、などの方法があるでしょう。

他の楽器にフォーカスすれば、ヴォーカルもリフでスキャットを入れる、コードセクションにメロディーと裏のメロディーを入れて展開する、ベースのビートの変化やベースソロ、ドラムのフィルを細かくしたり、キーボードやピアノのフィーチャーも考えられますね。

メインボーカルがいる場合、メロディー作りも考えられます。コードトーンから構成する方法を取れば、どのセクションでもメインメロディーを乗せられます。コードがCならドミソがコードトーンなので、『ド~ソ~ミ~ソ』などのように歌い、トーンの間に経過の音(ソ~ミならファ)を導入するなどしてメロディーを作ります。これも何度も歌って組み立て、自然と口ずさめるようなメロディーを作ってみてください。

その他にも先人の名演を参考にしたり、あえて音楽理論に逆らってみたり、ちょっとした遊び心からもバリエーションやアイデアは考えられるものです。皆さんも楽しんでパターンや構成を組み合わせてみてください。きっと面白い曲が出来ますよ!

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